第67回ポットラックカンファレンスOPLC
日時: 2026年4月7日(火) 19時15分~
会場: ZOOM&新小山市民病院さくらホール(ハイブリッド形式)
1) 一枚のレントゲン写真から
日本呼吸器財団 小山厚生病院 北村論
2)ちょこっとシェア・シリーズ(第2回)
国分寺さくらクリニック 村田光延
3)育てるシリーズ(第1回)
冠動脈ステント内狭窄をくりかえした虚血性心疾患 60代女性
自治医科大学附属病院卒後臨床研修センター 村田侑紀
4)AI活用例 「Notebook LMを用いた抄録と議事録のつくりかた」
もりや眼科 森谷充雄先生
❇︎現地参加者には印刷した資料をお渡しします
第67回ポットラックカンファレンスOPLC
本研修会は、日常診療の中で遭遇する症例や診療上の疑問を多職種・多施設で共有し、画像読影、病診連携、循環器疾患診療、ならびにAI活用などの幅広いテーマについて学びを深めることを目的として開催された。各演題は発表10~15分、質疑応答5分程度で構成され、参加者相互の実践的な意見交換が行われた。
80歳男性症例の胸部X線写真をもとに、画像所見の読み取りと鑑別の進め方について学んだ。提示画像では右肺尖部の強い石灰化や胸膜肥厚が認められ、加えて左中肺野に腫瘍様にも見える不自然な陰影が存在した。CTで確認した結果、この陰影は肺実質病変ではなく、既往にある結核性胸膜炎に起因する陳旧性胸膜石灰化病変と判断された。
質疑では、正面像だけでは判断が難しい陰影に対し、病変の解剖学的位置関係を丁寧に検討すること、肺の構造に合わない所見を見た場合には胸膜病変も考慮することの重要性が確認された。また、必要に応じて側面像を併用することで立体的把握がしやすくなる点も示唆された。
心房細動が疑われる患者に対する病診連携の実際について、2症例を通じて紹介された。1例目では、期外収縮の経過観察中に心房細動が疑われた61歳男性に対し、心エコーおよびホルター心電図で評価を行い、無症候性発作性心房細動として経過観察および逆紹介につなげた。Apple Watchによる発作検知を活用し、必要時にDOAC導入を検討する方針が共有された。
2例目では、心不全、胸水、心房粗動を呈した83歳男性に対し、心エコー所見から心アミロイドーシスを疑い、高次医療機関へ紹介した経過が報告された。ピロリン酸シンチグラフィなどの精査を経て、トランスサイレチン型心アミロイドーシスと診断された。討論では、心房細動診療において背景疾患を見逃さないことの重要性に加え、高額薬剤の適応判断には医療経済性も含めた慎重な検討が必要であることが共有された。
短期間に複数血管・複数ステントで再狭窄を繰り返した67歳女性の症例を通じて、冠動脈インターベンション後の再狭窄原因検索について学んだ。症例では、右冠動脈および左前下行枝に対する治療後、繰り返しステント内再狭窄を認めたため、通常の解剖学的要因や手技的要因に加え、金属アレルギーの可能性が検討された。
金属パッチテストの結果、コバルト単独アレルギーが判明し、使用ステントがすべてコバルトクロム合金であったことから、局所炎症反応による再狭窄が示唆された。最終的には冠動脈バイパス術が施行され、良好な経過が得られた。発表を通じ、再狭窄を繰り返す症例では金属アレルギーも鑑別に含め、治療戦略を柔軟に見直すことの重要性が学ばれた。
第4演題については抄録未着であったため、詳細な内容の記載は控えるが、案内文および座長シナリオによれば、資料を読み込ませて要約や議事録作成を支援するAIツールの実務的活用例が紹介された。抄録作成や会議記録作成の効率化に資する内容であり、現地参加者には印刷資料が配布された。
今回の研修内容は、日常診療における画像評価、循環器診療、病診連携、情報整理の各場面に直結する内容であった。今後は、画像所見の背景にある病態をより多角的に検討する姿勢を意識するとともに、患者の病態に応じた適切な紹介・逆紹介を行う判断力を高めたい。また、会議録や記録作成などの場面ではAI活用も視野に入れ、診療以外の業務効率化にもつなげていきたい。
第67回ポットラックカンファレンスOPLCでは、呼吸器、循環器、地域連携、AI活用といった幅広いテーマについて、実践的かつ示唆に富む発表と討論が行われた。症例ベースで学ぶことにより、明日からの診療に生かせる具体的な視点を得ることができ、有意義な研修であった。
時刻: 2026年4月7日 06:30 PM 大阪、札幌、東京
Zoom ミーティングURL
https://us06web.zoom.us/j/83117891527?pwd=OWokyFXFjJiWSd8KG7go6XCpsg9qJC.1
ミーティング ID: 831 1789 1527
パスコード: 258520
当番幹事 村田 光延、伊沢 泰直
世話人(50音順):伊沢泰直、石井隆夫、岩崎裕子、大友文雄、大橋博、大谷賢一、越智雅典、
小野寺悠太、加藤誠一、木村徹、小坂由道、小松憲一、坂本利之、佐田尚宏、篠原秀樹、
髙岩良明、寺門道之(代表世話人)、冨山宗徳、藤原幸雄、星朗、村田光延、森谷充雄、吉住直子
顧問:川村肇、島田和幸
世話人を募集しています。世話人会では2ヶ月に一度食事をしながら、気軽に話し
合って、カンファレンスの準備をしています。皆様のご参加をお待ちしています。